
高波動米の芽吹き
第三季、高波動米くまみのりたちの息吹
高波動米 第三季の苗たちが発芽した。
何度経験しても、この発芽の瞬間は心が踊り、生命の尊さを感じ、深い感動に包まれる。
生命の神秘、自然の豊かさと尊さ、そして地球とともに生きることの素晴らしさを、改めて体験させていただける貴重な時間である。
この瞬間は、何度でも味わいたいと思えるほどの感動がある。
地球が「いかに神秘的な存在か」を強く感じさせてくれ、人間の本来の豊かさや、自然が持つ神秘性に気づかせてくれる。そして何より、発芽した苗たちがとても愛おしく、かわいらしい。
この発芽をもって、今季の稲作が本格的に始まったことを実感する。

今年は、兵庫県神戸市にある大和肥料の天然由来の培養土を使って種もみを発芽させた。
大和肥料の培養土は、もみ殻くん炭、ピートモス(水苔などから沈殿した泥炭(peat)を脱水・粉砕したもの)、パーライト(火山岩などを高温処理した無機質素材)などを主軸に、10年以上研究して配合された逸品である。
こちらの培養土を購入するにあたり、「播種する日時を教えてください」と言われ、播種をする前日や二日前に届くように郵送する、など播種までの時間に開きがあると培養土が発酵してしまい、発芽率が低くなってしまうため、ベストな状態で培養土を活用して頂くための配慮までしてくださるこだわり系の土メーカーだ。
合わせて、毎年のようにお世話になっている「太陽熱シート」を慎重に敷いたことでシート内に適切な気温と湿度が保たれ、密閉状態が維持されたことで、その結果として「白カビ」たちが発生しており、これは適切な湿度環境が保たれていた証でもある。
この白カビは、今まで見たことのないような白い綿毛のような美しい姿で、微生物や菌たちたちがしっかり活動している証でもある。
そして、それと同時に発芽した苗たちは、生き生きと天に向かって伸びており、今年の豊作を予感させてくれるような力強さを放っていた。
種籾から行う苗作りは、稲作全体の中でも最も重要とされる工程であり、その出来が稲作の半分以上を左右すると言われるだけに、この最初の関門である発芽の成功は、大きな意味を持っている。
そして、発芽こそ「誕生の瞬間」であり、稲作における神事ともいえる尊い時間である。
2025年、6個の新しい自然農法の挑戦の一つとしてとして「直播」にも取り組み始めた。
直播とは、田んぼに直接種籾を播く方法だ。
直射日光が当たると発芽しづらいため、田んぼの周り(畔)の草をすべて刈り、その草たちを田に敷き詰め、その下に種籾を播くことで、草の影が直射日光を和らげ、程よい湿度と温度を保ち、菌たちの活動も活発になる。
これにより、自然な形での発芽が促される、と信じている。
直播の栽培方法は、自然の力に全て委ねる農法の一つであり、米農家として新しい試みでもあるため、非常にワクワクしている。
直播を行い発芽の可能性を少しでも高くするため、通常の2~3倍の種籾を田んぼに播き、その中から強い個体だけが力強く成長していくいう、原始的でありながらも生命力に満ちた農法であると考える。
あとは天候や気温、自然の摂理に委ねて「信じて待つ」のみ。
すべては「天のみぞ知る」世界を体現した農法であり、直播に至るまでにどれだけ信じられる要因を積み重ねてきたかが鍵となる。
直播をするまでに「冬季淡水」やクローバーの種を播いて根粒菌を増やすことを意識して、冬の期間に準備をしてきたのだ。
やり切って準備したからこそ「信じて待てる自分」がいるということでもある。
だからこそ、今年の稲作は、これまでとはまったく異なる新しいフェーズへと導かれており、やれるだけのことをやる新しい挑戦は嬉しく、そして未来が楽しみで仕方がない。
新しい挑戦とともに、自然の神秘と向き合い、未来の農業の可能性に少しでも貢献できたらと、自分の特性を活かして進めている。
そう、これはただの稲作ではなく、地球とともに生きる体験。
自然の摂理を学びながら、人生そのものをとことん味わっていく。

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